健康一覧

1型糖尿病について

 最近は「糖尿病」という言葉(病気)を知らない人はいないんじゃないか、というくらいポピュラーな病気となってるようです。

 でも、その一般に知られている「糖尿病」というのは正式には「2型糖尿病」というのはご存じでしょうか。2型があれば当然1型というのもあります。1型は全然知られてないし一般的な話題に上がることもありませんから知らない人が多いのでは。

 成人で糖尿病と言ったら、そのほぼ100%近くが2型糖尿病です。1型糖尿病は年間発生率が10万人に1.5人程度。そしてそのほとんどが小児(15歳くらいまで)でのウィルス感染型です。小児を過ぎると感染しても発病しないんだそうで、成人してからなる1型糖尿病は「自己免疫」くらいしかないようです。自己免疫ってのは簡単に言えば、本来外敵から守るべき免疫が自分に向かってしまい、自分で自分を攻撃してしまうものです。

 2型の患者数は至る所に統計が出てきますが、1型糖尿病患者数はどこまで検索しても出てきませんでした。厚生労働省の統計には無いそうです。数字としては年間発症率が10万人に1.5人となってます。単純に計算すると1億人で毎年1500人。50年間で75000人。ほとんどが小児期からのウィルス感染型とすると、自己免疫型の1型糖尿病患者は何人くらいいるんでしょうね。

 1型と2型。その原因も経過もまったく違う物なので、2型糖尿病の話は1型には全然当てはまりません。1型には食事療法も運動療法も服薬療法もありません。インスリンが体内で作られないので外から入れるしかありません。インスリンが発見されてからまだ100年も経っておらず、実用化された(医者以外の患者自身で使えるようになった)のが1950年代らしいので、それ以前は致死な病だったようです。1950年以降、1型糖尿病を発症した人が全員生き残っていたとして全国で90000人ですか。実際の患者数は統計取るほどいないってことかもしれない。

 インスリンは血管に直接入れる以外の方法で体内に入れることが出来ません。飲み薬にはできないのです。胃に入った段階で分解されてインスリンじゃなくなっちゃいますから。インスリンの注射は別に痛くも何ともないです。日本の誇る世界の町工場技術が開発した極細注射針のおかげです。針治療の針程度の細い物なのに注射針として中空になってるというものすごいものです。注射針って中空の太い針を引っ張って伸ばして細くすると思ってました。思ってません?(笑) その方法だと作れないんだそうです。普通はムクの細い線の中をドリルでくり抜いてパイプ状にするんですよ。これもまたすごい話だと思いますけど、ドリルでくり抜くのは限度があるわけで。どうしても体表の痛点をいくつか貫く太さまでしか作れなかったそうです。それをですね。なんと板金の手法で作ってしまったんですと。平たい板を一瞬で丸めてパイプ状にするそうです。


先端0.2ミリのインスリン用注射針


 で、私は4年前に1型を発病したんですが、1型糖尿病患者としては幸せな時代に発病したようです。注射針もそういうわけでほぼ無痛のものになってたし、インスリン製剤そのものが進化していて超速効型。食事の直前に注入すればいいものになってます。インスリンてのは本来体内にある状態のまま体外では存在できないそうで、注入してから30分過ぎないとインスリンとならないものだったそうです。私が副腎摘出で入院してたとき、内分泌系の入院なんで同室には2型の糖尿病の方達が教育入院(インスリンの打ち方を習熟するための入院)してました。内分泌系の病室では、毎食きっちりと定時に届きます。その定時の30分前ぴったりに看護婦さんがやってきて指示を出してました。入院中はいいけど、退院したらどうなるんだろと他人事(当時は他人事だった(笑))ながら心配になった覚えがあります。その数年後、私がインスリン必須な身になったとき、インスリンは大進化をとげ、遺伝子操作によって「体外にありながら体内にある状態」の製剤になっていました。だから、食事が目の前に来てから注入すればいいんです。逆に注射したら最大でも10分以内に食事を始めないと低血糖をおこして危ない状態になるので、注文してからいつ来るかわからない外食はできません。回転寿司はOKね(笑)人前じゃちょっと注射は打ちにくいので(危ない人に見えるとイヤだから)、席に着いてからトイレにいって打ってきます。

 例によってダラダラと長い文章ですね(^_^;)
 ここらでいったん切ります。もう少し書きたいことがあるので、あとでまた続けます

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歳を取ったんだなと思うとき

 いろんな場面でそういうのに遭遇します。今回また一つ遭遇してしまった。ツイッターに軽く書こうと思ったら140字じゃ無理だったんで、少し増やしてこっちに。

 カテーテル検査の時に「下の毛」を剃ったわけです。以前、心臓じゃないですがカテーテル検査をしたときも剃った。そのときは数日後くらいからチクチクとかなり気になる痛がゆさがありました。経験ない人でも想像できると思います。あの周辺はけっこう柔らかいですから、生え始めの短いときはチクチクと突き刺さります。ヒゲ剃ったあとの生え始めの堅さと同じようなもんだから。

 なのに、今回は何も感じないまま時が過ぎ、ふと「あれ?」と思いました。

 下の毛、白髪こそないものの、もう毛先が細く弱々しいんですね。頭の毛だって禿げてくるのと平行して、残った髪も細く弱々しくなっていってるんで、そうなってきて当然なんだけど、いままで何も感じてなかったです(普通剃らないからね、そんなこと感じる人はいない(笑))。こういうとこにも歳は関係してくるのかぁ、とシミジミと思いました。


心臓カテーテル検査報告:その2

 肝心な検査結果の報告はすでにしてあるんで(心臓カテーテル検査報告:その1)、その前後を日記風に。

4月26日(月)
 初日。朝10時頃新横浜の労災病院に到着。毎回指定の時間前についてもけっこう待たされるんだけど、今回はすぐに手続終了して病室へ。今回は三泊四日と短いながらも、その間は自分の城となるベッド。見回してまず驚いたのはこれ。

テレビ
液晶テレビ
 当たり前なんだろうけど、地デジ対応の薄型液晶テレビになってた。こういうのみると、業者は特需で大もうけだったんだろうなと思う。


 一日目はいつものとおり、定例というかまあ儀式みたいなもので、レントゲンに心電図、それと明日の検査について夕方から医者の説明。そんなところですね。特筆するようなことはなし...あるな。下の毛を剃りました。前回は看護士さんがやってくれたんですが、今回は電動バリカンを渡され、シャワー室で剃ってこいと。検査後、止血のために右フトモモから左脇腹まで強力な粘着テープを貼るから、剥がされるときに痛くないように広めに剃ってねと。剃ってきたあと、結局前をはだけて点検されたから、見られちゃったんだけどね。剃ってくれればよかったのに。とかは思わないことにしておく。

案内文
 病室での携帯いじりは当然禁止。もう先入観(前回の経験で)で携帯はトイレに籠もるか、公衆電話が置いてある、その階の一番端っこ、あるいは一階の玄関風除け室(から外)までいかないとダメと思い込んでいたんですが、退院前日の夕方(28日)にこんな張り紙を見つけました。これも時代ですよね。音声通話は迷惑だからだめだけど、メールならいいんだ。メール=WEB、ってことだよね。一日目に気づくべきでした(^_^;)


館内マップ

4月27日(火)
 さて、検査当日です。朝食から抜きのはずだったんだけど、私の場合低血糖と高血糖、両方が危ないんで、どんなときでも(たとえ吐き気で食事ができないときでも)、なにがなんでも食事とインスリンは欠かせないってことで、朝食を半分だけ食べることになりました。インスリンはなし。まあ、医者がつきっきりの検査ですから、なんとでもなるんでしょう。

 検査は一人目が朝9時からで、私は二番目。要する時間が3時間プラスマイナス1時間ってことなんで、早ければ11時。遅いと13時ごろから。その時間差は「検査だけで終わると2時間で終わり、焼杓箇所が多いとその分の時間がプラス」だそうです。

 で、前の方が検査だけで終わったらしく、11時に呼び出しがかかりました。

 T字帯、簡単に言えば「ふんどし」だよね。気取ってT字帯なんて言わなくてもいいのにね。女性も使うから「ふんどし」じゃまずいのかな。T字帯をつけ、検査着に着替えて徒歩で出発。

 検査室について、背中に電極つけて検査台に仰向けに寝かされ、「尿道パイプ入れます」とのお言葉。前は全身麻酔だったので知らないわけで、「痛いです?」と訊きましたら、痛いけど、少し麻酔しますからと言われて安心したその直後に「んぎゃー」と言いたくなる痛さが。傷口に消毒薬ぶっかけたあの痛みですよ。すぐに麻酔が効いて痛くなくなったんでほっとしたら、油断しちゃだめですね。激痛が(>_<) 数秒で「もう痛いところは過ぎましたから」と言われてもまだ痛い。ずっと痛い。おかげで検査本番の麻酔とかカテーテル挿入とか全然わからなかった。もしかしてその狙いもあるのか?気を紛らせておくという手かも。(ないない)

 検査の話は書いたので略。

 二時間の検査が終わり病室へ。ここからが地獄の責め苦の開始です。病室に13時着。最初、17時までの4時間でたぶんOKになると言われ、4時間なら十分我慢の範囲だなと、検査後に食事とインスリンと言われてたのを断ってしまいました。だって、食欲なんか全然ないです。

 二時間目くらいでもうダメ。腰が痛くてどうにもなりません。でも右足はビクとも動かしてはいけないんです。寝返りなんか当然だめ。左足を曲げるのだけはOK。看護士さんに支えて貰って、少し体を右に傾けるのは良いと言われていたんで、お願いし傾けて貰いまして、左の浮いたところにタオルケットをくさびとして挟んでもらったんですが、腰の痛みは全然やわらぎません。

 ベッドにサクが出るんですが、それを出して右手と左手で引っ張る感じで腰を伸ばすと少し良くなるんだけど、そんな姿勢が長く続けられるわけでもなく、もうマジで泣きそう。

 枕の横に置いた時計を見つつ、まだかなまだかなと。13時から15時よりも、15時から17時のほうが長いです。時間ってのは絶対的なものではなく相対的なものなんだというのを実感できる一時であります。
 17時になってお医者様がやってきたときには、もうお医者様と看護士が「神様と天使」のペアに見えました。でも、神は裏から見れば悪魔なんでありまして。傷口を見て一言。

    「二時間延長」

 まさかと思いましたよ。冗談かと思って、ほんとに訊いちゃいました。嘘でしょ?って。嘘じゃないです、まだダメです。いま歩いたら大出血です。と言いながらまたテープをがっちりと貼って去っていきました。まだ二時間もこの地獄にいないといけない。途方に暮れましたが、それから一時間はほんとうのほんとうに「微動だにせず」半分死んだつもりでじっとしてました。

 18時になり食事の時間です。私、食べないとダメなんですよ。その前にインスリンうってからもう24時間です。病院だからそのまま死んじゃうことはあり得ないとしても怖いです。分泌内科の指導では「シックデイ(要は病気の日ですね)でどんなに食欲が無くても食べられなくても吐いても吐いても食え」と言われています。どうしようもなくなったら救急外来に来てブドウ糖の点滴しろと。仕方ないからインスリン注射を看護士にうって貰い、少し斜めになった横のままフォークと手づかみで食事です。ご飯はおにぎりになってました。スープはさすがに無理だけど、それ以外は全部食べた。なせばなる、です。

 19時になっても医者が来ません。忘れてない?ってナースコールしようかと思いましたが、思い直してじっと待つ。もしかして「あと十分で固まるのに、まだ固まってないからまた二時間延長」なんて言われたらイヤだなと思って。来ないなら来るまで待とうの心境で待ちました。19時半に、さっきの医者が。傷口見て一言「もう二時間」って。ほんとに涙でそうになったら、「ま、いいでしょう。だけどまだ歩かないでね。横向く程度でベッドの上でごろごろしてください。20時になったらトイレ行く程度なら良いです」と、言いながらレイのあれを。つまり尿パイプをさっくりと抜きました。もちろん「んぐ」っと声が出そうになるほど痛かったです。

 尿パイプを抜いた直後、猛烈に尿意がありまして、どうしようトイレまだ行けないのに漏れそうだとか思ったら、どうしましょと訊く前に言われました。尿パイプが入ってたので膀胱は空だから漏れる尿はない、抜いたときの刺激が尿意になってるだけなんですぐ落ち着くから心配するなと。ほとんど水分とってないし、たまるまでかなり時間かかると。そりゃそうですよね。実際、数分で尿意はおさまりました。

 怖いのは、そのあと。ほんとにトイレに行くときであります。前に経験ありますから。おしっこするときかなり痛いんです。しみます。一回や二回のおしっこじゃ痛みは治りません。回数じゃなくて時間だな。ほぼ一日、おしっこのたびに痛いのがマンしないといけません。

 心臓カテーテル。検査は楽でしたけど、そういうわけでその前後はもう二度と体験したくないです。とか言っても、これは自分で拒否できるもんじゃないしね。死ぬのとどっちがいいと言われたら拒否できないし。言い方変えて、二度とこの検査を受ける状態になりませんように、です。でも、前回書いたようにもしかしたらまたこの検査するかも知れないんだ。イヤだな。

4月28日(水)
 この日はほとんど何も無し。心臓までカテーテル入れたので、血管中に脂肪の塊などがあって、それをカテーテルで落としちゃったりしてると、運次第でどこにそれが行き、そしてどこで詰まるかわからないから、様子を見るためにもう一昼夜病院にいるってだけ。

 書いておくことといえば、点滴をずっとしてまして、血糖値がおかしかっただけ。食後二時間目の血糖値より、さらにその数時間後の「食前血糖値」のほうがめちゃくちゃ高かったんです。理屈的にはあり得ない話なんで「点滴のせい」としか思えないんですが、看護士が言うには「この点滴には糖分は入ってない」から関係ないと。それはそうなんです。カロリーがあるものを飲食すると、それが消化されてブドウ糖になり、血糖になるんであって、点滴みたいに血液に直接いれるものはブドウ糖さえ入ってなければ、何が入っても理屈的には血糖値に影響は与えない。だけど、血糖値があがったのは確かなわけで。分泌内科のお医者様に訊いて欲しかったんだけど、「ストレスでも血糖値上がるから」とか言われて、まあいいかと。今度自分で訊いてみます。

 以上で「心臓カテーテル検査の顛末報告」、終わりです。病院って、痛いことされなければ居心地悪くないんだけど、元気なときは入院しないんだよね。

 そだ、もう一言。入院するとわかること。それは「下には下がいる」ってこと。自分はまだマシだよな、位置的にまだ良いとこにいるよな、もう少し頑張ればだいじょうぶ、まだまだ頑張れる、と再認識できること。今回は循環器内科の病室ですから、同室の患者さん達には心臓バイパスの人もいれば、人工弁の人もいる。足に血が廻らなくて壊疽を起こしつつあり、切り落とすかどうか五分五分で、まずはカテーテル検査、なんて人も。カテーテル検査の、もうすぐ80歳ってお爺ちゃま。前立腺癌でチンチン切っちゃったから尿道パイプは痛くないって大笑いしてた。みんなたくましいです。生きてるってそういうことだなと思い知ります。それだけでも入院に感謝の価値はあります。