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60年代の和製フォーク

 カレッジフォーク時代ですね。アマチュアフォークバンドもたくさんいたし、PPMなどのコピーからだんだんと和製オリジナルフォークに移っていった時代。

 グループサウンズと重なる時代でもあります。聞く側は区別なく聞いてますが、演奏する人たちはエレキのGSと生ギターのフォークグループ、二極に分かれてましたね。交友関係というのか、学校内のグループも分かれてた。

 私の青春まっただ中の時代でもあるわけです。中学入学前から高校出て予備校まで。50年代でもなければ70年代でもない。60年代まっしぐら。アメリカンポップス(オールディーズですね)からビートルズ。アメリカンモダンフォークから和製フォーク。グループサウンズ。どれもこれも好きでした。夢中でした。70年代にすこし入り込むくらいまでが私のテリトリーかしら。アラセブだね(笑)

 エレキも好きだったんですが、エレキは一人や二人で弾き語りってわけにいかないし、それにギター本体だけじゃどうにもならず、アンプやらなんやら高くつくうえに、運搬手段もないから一定の場所でしか自前での練習はできない。ギターはたくさんいるけど、ドラムもベースもなかなかいない。当時はリズムボックスも打ち込みもないですからね。常に仲間とつるんでいないと練習もできない。(つるむ + 一定の場所)=不良っぽく見える、という図式が、まあなんとなくあるわけで、高校生くらいではなかなか難しいところがありました。その点、生ギター抱えてフォークソングだと「良い子」に見えたりするらしく、PTAやら学校にも受けがいい(笑)(除く:長渕剛)

 ってことで「60年代和製フォーク」です。赤い鳥も好きなんですけど、彼らはぎりぎり60年代から外れちゃいます。ワイルドワンズの思い出の渚がフォークかって言われると、うーーん、なんですけど、リードボーカルの鳥塚しげきさんはカントリーの人なんですよね。私が高校に入学した年に卒業してった軽音の先輩です。あったことはないんですが、三年生がよく話題にしてたのが記憶に残ってます。加山雄三もフォークじゃないとは思うんですけど、好きなんで一曲くらい入れたいなと。

 そういうわけで、生ギター(いまはアコギのほうが普通の言い回しかな)じゃないのもいくつか混じってますけど、自分としてはフォークの範囲です。


ドク・ワトスン(Doc Watson)


 ドク・ワトスン、盲目のブルースシンガーです。渋いです。フォークギターの名手です。ブルースギターでもあります。私がフォークをやってたころ、ラジオで彼の歌を聴きまして、もうなんていうかゾクゾクっとしましてね。これをコピー(歌もギターも)できたら最高じゃん?なんて思いました。都々逸が「粋でかっこいい」と思う感性から見ると、ほとんど同じような「粋でかっこいい」部類になります。

 ピーターポールアンドマリーとかキングストントリオとは違う、あの独特な2フィンガーピッキングにものすごく憧れました。

 ドク・ワトスンの詳しいところは検索すれば出てくるので省略。

 この人のギターの刻むリズムが典型的なカントリーのリズムなんです。ズンチャズンチャ(ズンチャカズンチャカのときもあり)の2拍子。カントリーは2拍子か3拍子が基本ですから。このサムピックで「ズン」、人差し指で「チャ(そのまま引き上げて)カ」を刻むのは本来カントリースタイルのフィンガーピッキング。日本では高石友也がカバーした「学校で何を習ったの」のオリジナル、トムパクストンの弾き方もこのサムピックを使ったカントリースタイルのズンチャズンチャ式ピッキング奏法。

 その基本を外さずに、リズムはちゃんと刻みつつ、自在に指を動かしてリズム以外も奏でてる。当時は動画なんてないですし、この人の譜面なんかも入手できないし、レコード聴くだけ。結局とてもコピーなんかできませんでした。



キングストントリオ(The Kingston Trio)

 PPM、ブラフォーに続いてキングストントリオです。ロックンロール一色に染まりかけた50年代から60年代のアメリカで、フォークリバイバルって形でアメリカンモダンフォークが人気出たのはこの人達からです。


 明るく陽気なカントリー系のスタイル。PPMみたいなプロテストソング中心ではなく、お気楽モードもたくさん持ってる人たちです。アメリカ南東部、メキシコ湾に面したカリブあたりの雰囲気もあります。カントリー自体がそもそもアパラチア山脈を境にしてその東側から南の白人労働者の音楽です。PPMのように何かを訴えるのとも、ブラフォーのようにきれいなコーラスでまとめるわけでもない、古き良き時代のカントリーフォーク。

 「ジョンB号の難破(Sloop John B)」、バハマ諸島の民謡をビーチボーイズが発掘してヒットさせたってことになってますけど、キングストントリオのほうがたしか先だったはず。

 40年とちょっと前、PPMのマリートラバースをカバーできる女の子を見つけた人はPPMスタイル、見つけられなかった人で4人揃ったらブラフォー、三人しかいなかったらキングストントリオ、のそれぞれコピーバンドという分類がありました(笑) ギター弾ける男なんてどこにでもいるけど、まともに歌える女の子は珍しく、希少で貴重な存在でした。