2010年05月01日一覧

心臓カテーテル検査報告:その1

 さてさて。行ってきました、カテーテル検査。「心臓カテーテル」の続きです。

 時代の進歩はすごいです。10年ほど前に副腎摘出をしたときにも摘出手術前の事前検査で同じように足の付け根に切れ目を入れ、カテーテルを血管内に通して副腎から直接採血する検査をしました。あのときも、部分麻酔のおかげで検査自体に痛みがないのは今回と同じとして、カテーテルが血管中をモゾモゾと動いていく感じはしました。いまお腹のとこくらいを通ってるな、ってわかる程度に感じた。

 血管自体には痛点はないから感じないんだろうけど、血管の壁を通して、なんとなく「もぞもぞ」した感じがあった気がするんです。違うかな。足の付け根を通っていく感じがしただけだったかもしれない。

 今回の心臓カテーテルは、そういう感覚はまったくなしでした。カテーテル検査の件だけを純粋に書くと数行で終わってしまうくらいのあっけないもの。もちろん時間はかかってますけどね。検査よりもそのその前後(直前と、検査後数時間)のほうがインパクト強いです。マジで泣きそうなくらいに(笑)

 そこらの話は長くなりそうなので、とりあえずメインエベントのカテーテル検査の感想と、その結果を先に。

 ではカテーテル入れます、って言われ、いつかないつかなと身構えてたら突然不整脈が始まって、あら、いつのまにか心臓まで来てたのね、と。今回の検査では心臓の内側から電気信号をあてていろいろなパターンの不整脈を起こし、事前にデータの取れてる私の不整脈が起きたときの心電図と同じパターンのを見つけることから始まります。心臓カテーテルって内視鏡じゃないんだね。血管の中が見えるんだと思ったらそうじゃないみたい。胃カメラとか大腸カメラみたいに「食道などの太い管を通していく」ならともかく、いくら静脈は太いといっても内視鏡を先端につけたケーブルを引き回すほどの太さはないんだろうし、万が一の傷の危険を考えたらとてもそんなことはできないんだろうと思う。

 レントゲンで撮しながら、迷路のような血管の中を糸みたいな細い「カテーテル」を通していくらしい。その細いカテーテルの中にもっと細い電線が入っていて、目的のとこまできたら、心臓の内壁に密着するかしないかの距離から電気信号を送って心臓を痙攣させるわけです。ちなみに、人間の体って基本は電気で動いているんですね。自分としては雑学的な新知識で驚きました。心臓って電気信号でリズムを整えているんだそうで、その電極にあたるところが「洞房結節」というらしいですが、それと似たような「結節」が複数できちゃってたり、電気の流れが途中でショートしてたりすると不整脈になるんだそうな。

 その「余計な電極」を目で見て判断するには昔どおり開胸して切り開かないと見えなくて、心臓カテーテルってのは、本来は一箇所しかない「洞房結節」類似な電極ができていそうなところやショートしてそうなところを「わざと電気を流して痙攣させることで」見つけ出し、見つけたらカテーテル内の電線を電気を流すものから高周波を流すモノに取り替えてそこを焼いてつぶしちゃおうって技術らしい。カテーテルアブレーションっていうんだって。詳しくは検索でもして調べてね。

 見つけるための検査に二時間、見つけた場所を線を取り替えて焼く(焼杓とかって難しい言葉になってた。なんで医学用語とか法律用語って難しい言葉を使うんだろうね。そのほうが重みがあってありがたみが増すとでも思ってるんだろうか)のに一時間なのかな。計三時間前後の予定でした。

 どこに余分な結節があるかで、不整脈のパターンが変わるらしい。不整脈を発生させては「こういう感じですか?」と訊かれます。データにぴったり当てはまれば訊いてこないんでしょうけど、一致しないんで何度もおこしては訊いてきました。どれも私が体感してる不整脈の感じと一致しないし、救急外来に駆け込んだときに記録されたデータパターンと一致するものが見つからず、2時間の検査だけでカテーテルを抜いて終わりになりました。

 普段悩まされてる不整脈と、ここ数ヶ月のおかしな不整脈とは違うようです。最近起きてた不整脈はどうも季節の変わり目によるストレスとか、甲状腺や副腎、はたまたすい臓関連からくるストレスの積み重なった結果から来たもの(かもしれない)ということになり、長年悩んでる不整脈は「今回のカテーテルアブレーションで治せるものとは種類が違う、心房細動(かもしれない)」となりました。心房細動となると両極端に別れるらしいです。悪性の方の代表例は長嶋茂雄氏の脳梗塞。あれが心房細動の最悪のパターンみたい。良性だと、たとえていえば横隔膜が痙攣するとシャックリになるように、単純に心臓が痙攣してシャックリみたいになってるだけで、命に別状はないんだとか。数秒くらいのは誰でも起きるし、数分から数時間は止まらないこともよくあるらしい。実際に今回のカテーテルでの刺激の最後に「これ」をおこさせたのですが、13時に検査が終わったあと、翌朝8時まで19時間も不整脈が続くという結果に。電気信号の方の不整脈は人工的に起こしてもその電気を止めると毎回ぴたっと止まってました。

 まあ、病院だし、安心して19時間も不整脈のままでいたら、これはこれでけっこうな自信につながりました。慣れちゃえば平気なもんなんだなって。家でだと2時間も不整脈が治まらなかったらもう不安の嵐なんですけどね。今後はたぶん余裕でいられるだろうと思います。さすがに外出先でなったら不安だけどね。

 心房細動も「カテーテルアブレーション」ができるんだけども、その方法が今回よりもう少し大がかりで別物なのと、危険度がかなり上がるので、悪性じゃなければしないほうがいいらしく、今後はしばらく通院して診察を受けつつ、服薬で様子を見ることになりました。念のためってやつです。何か見逃してたら自分も医者も困りますからね。車検受けた帰りにブレーキが故障したらどうなるか、ってのと同じです(笑)

 検査を挟んでの前後の「聞くも涙、語るも涙」な出来事はまたあらためて書きます。まずはご報告まで。

「心臓カテーテル検査報告:その2」に続く