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Youtubeというもの

 内容的には「第三者のコンテンツ一致」の続きです。

 まず一番目。Youtubeは表向き(建前?)は無料コンテンツです。視聴はもちろん、アップロードも一般人は無料。でも、決してYoutubeはボランティアでやってるわけではなく、れっきとしたビジネスコンテンツであるわけです。ユーザーに課金しないでどうやって稼いでるかといえば、Googleですからね、広告です。民放みたいなもの。

 そして二番目。Youtubeを運営してるGoogleは訴訟大国と言われるUSAの会社です。自らが訴訟の対象にならないように、仮にそうなっても負けないように細心の注意を払ってるはずです。

 Youtubeにアップし始めた2011年、「サードパーティのコンテンツの一致」にみまわれました。そのときの相手「Music Publishing Rights Collecting Society」は検索しまくったときに架空の団体という意見ばかりだったし、「サードパーティのコンテンツの一致(2)」に当時(2011年)書いたように私もその意見に同調しました。

 でも、今回の件「第三者のコンテンツ一致(4):解決編(たぶん)」のときに調べまくった結果、それらの団体はおかしな団体ではないんじゃないかと思うようになりました。先に「一番目」「二番目」と書いたのがその根拠です。団体ではなく、Youtube(Google)が使ってる単なる内部的な名称ではないかと。Googleが好きかどうかは別として、あのGoogleがおかしな団体に利用されてる、利益を提供しているとはどうしても思えないのです。そんなことしたら正規の権利団体から訴訟の嵐になっちゃうじゃないですか。権利団体以外にも、正当にアップロードしてる人から訴えられる可能性もある。そんな危険を冒すとは思えないでしょ?

 こんなものを見つけました、Googleのサイトです。「共同著作権管理」。そこには名称として二つしか出てないですが、巷で「架空の団体」と称されてるものが堂々と明記されてます。

 JASRACに問い合わせたときのやりとりの中で「おかしな団体に収益権を損なわれてませんか?JASRACとして動くことはないんですか?」みたいなことも書いたのですが、それ以外の問い合わせには丁寧な説明があったのに、その件については完全に無視でした。

 調べた物をはめ込んでいくと答えは出てきます。YoutubeとJASRACの契約って「包括」ってなってますでしょ。JASRACに権利があるコンテンツ一つごと*再生数に応じた収益を配分するわけではありません。Youtubeのすべての収益の一定割合をJASRAC(あるいは他の包括契約してる著作権管理団体)に支払ってます。

 Youtubeの収益は「まず一番目」に書いたように広告による収益です。つまり、だれが広告を貼り付けようと、それでYoutubeの収益が増えれば結果的にJASRACたちの取り分も増えるんです。「第三者のコンテンツ一致」で貼り付けられた広告はそれが誰が貼り付けたものであろうとJASRACの取り分は増える。文句を言うわけはないです。

 はっきり言えば、広告を貼り付けてないコンテンツはYoutubeから見ればお荷物でしかない。コンテンツ数を増やすための一助にはなっていても、稼ぎの観点だけから見たら要らない物。いわば販促商品みたいなものです。発足当時は必須な「数を稼いで存在を宣伝」も、いまとなっては「減ってくれればいい」くらいなものでしょう。

 そう考えてみるとわかってきませんか? あの「検索しても存在しない団体」ってのはYoutube(Google)の内部表現。広告をつけるための手段ではないかと。コンテンツの一部がYoutubeが把握してる既存の何かと一致していたら、とりあえず「第三者のコンテンツと一致」を宣言して広告をつける。とにかく収益を確保する。あとでほんとうの権利者からクレームが来たときの賠償費用というか訴訟費用というか、そこらの捻出も考えておかないといけない。異議申し立てがあったらそれを受け入れる。法的にはその後は何かあってもYoutubeの責任ではなく、異議申し立てをしたコンテンツ提供者と権利者との問題に置き換えられますからね。訴訟大国USA発祥の企業ならではの考え方じゃないかと思いました。あ、全部推測、想像ですよ。根拠はないです。

 もう一つこの推測に至った経緯としては、第三者のコンテンツ一致が来たあと、「収益化(広告をつける)」「ブロック(再生させない)」「追跡(視聴者の動向を記録する)」の三つから権利者選ぶとなってますが、本当に権利を侵害したばあい、収益化を選ぶなんてことはないと思ったことを挙げておきます。本当の権利者からのクレームならブロックや削除になるはずです。実際に再生しようとして「何々で削除された」旨の表記はよく目にしますよね。収益化を選ぶこと自体がYoutubeがやってることだからとしか思えません。

 訴訟大国であるUSAでは「クレームをつけられて黙っているということは相手の言い分を飲んだということ」になるのだと思います。日本のように「相手の言い分が理不尽なんだから無視してればいい」というのとまったく違います。広告をつけるよと言ってきて、何も言わなければそれを承諾したことになります。Youtubeも商売なんですからつけられる広告はつけたい。それを理解して「そうだね、利用させてもらってるんだからそれくらい良いよ」とするか、なんだかわかんないけどアカウント削除が怖いからと、黙ってるのか。結果は同じでも中身は全然違います。いっそのことはっきりと、「コンテンツには一定の広告が付きます。ご了解ください」てな話しになったほうがすっきりするんですけどね。あるいは有料会員と無料会員をわけるとか。でもたぶんGoogleのポリシーとして有料会員制度はあり得ないんだろうね。基本的に「使うのは無料(だけど広告見てね)」だからこそ、ここまで発展したんだろうしね。


第三者のコンテンツ一致(4):解決編(たぶん)

 これまでの経過は
第三者のコンテンツと一致が来た
第三者のコンテンツ一致:その後
第三者のコンテンツ一致(3):その後の後
を見てください。「(3)その後の後」で書いた二回目のコンテンツの一致が来たあとの異議申し立ては再び一回却下されました。

 そこまでは申し立ての理由を選択枝の中から「私のコンテンツ利用は、該当する著作権法に基づくフェアユースまたはフェアディーリングに関する法的要件を満たしています。」を選んでいました。フェアユースの意味をよくわかってなかったんです。許諾の範囲だからこれかなと思いました。フェアユースの意味を調べてみたら、これはちょっと違う。

 今回はJASRACとのやりとりで理論武装できてますから、異議申し立ての理由は選択枝の中から「正当な権利所有者からこのコンテンツを使用するライセンスまたは書面による許可を得ている。」を選びました。

 JASRACとYoutubeのいわゆる「包括契約」というのはYotubeがJASRACに権利があるコンテンツの使用料として全売り上げから一定割合をJASRACに支払うというものです。Youtube側でアップロードされた物を個別に合法的なものかどうか審査するわけではないです。

 YoutubeがJASRACに使用料を支払うためには、合法的(著作権を侵害していない)なコンテンツのアップロードが必要なわけです。したがってアップロードする前に著作権について許諾を得ている必要がある。Youtubeにアップするために個別に申請して個別に承諾するのは物理的に無理でしょうから、この許諾は「JASRACの条件に則っていれば」自動的に得られる物。個別に書面が出るわけではないですが、条件に則っていれば「Youtubeにアップするための(そのためだけの)ライセンスを受けている状態」なわけです。

 そいうわけで「許可を得ている」んだから制限を受ける謂われはないんだと主張してみました。数日過ぎたあと、通知が来ました。今度は単純に却下とか相手の取下ではなく、「(抜粋要旨)その根拠を示す書面を画像で示せ。あるいは根拠を示すURLのリンクを張れ」と言ってきました。ちょっとドキドキしながらJASRACデータベースコードを書き、さらにJASRACへのリンクをいくつか張りました。

 結果として数日経った本日、何事も無かったように相手の申し立ては消えていました。消えた理由の通知もなく、メールも来ませんので、いつクリアになったかはわかりません。管理画面を毎日チェックしてないので。管理画面を見ると「第三者のコンテンツ一致」が消えてるだけです。実にビジネスライクというかGoogleという外国企業らしいというか。余計な手間をかけさせたね、ごめんね、とまで言ってもらうつもりはないですが、痕跡(この経過の履歴)くらい残したってよさそうなもんなのに。

 で、思うんだけど、普通ここまでやらないんじゃないかな(^_^;) どこかであきらめて相手に収益が入る広告をつけた段階で「それくらいだったらいいや、アカウント削除の危険冒して主張するのは...」で終わっちゃうんじゃないでしょうか。
 今回の件で調べまくったら、ちょっとおもしろい記述(Googleのね)を見つけ、想像を絡めるとおもしろそうな話しになるんですけど、長くなるのでまた近いうちにってことで。(近いうちに、の続きはこちら「Youtubeというもの」)


第三者のコンテンツ一致(3):その後の後

 いやあしつこい。ここに報告書き込みするのもしつこいかなと思ってしまいそうなくらいしつこい。

 経過をまとめると

第三者のコンテンツと一致が来た
(1) 2013/11/25 花咲く街角をYoutubeにアップロードした
(2) 「BMG_Rights_Management」なる団体から「第三者のコンテンツの一致」が来た
(3) 当然異議申し立て
(4) 申し立てがその場で却下され再度「第三者のコンテンツの一致」が再設定される

第三者のコンテンツ一致:その後
(5) 2013/11/28 JASRACに「私のアップロードは許諾の範囲か」を確認
(6) すぐにJASRACから返事があり、さらに数回の質疑応答
(7) Youtubeにて二度目の異議申し立て。回答期限13/12/27 と表示される

 ここまでが一昨日までの話し。

 ここからがその後の後、です。
(8) 2013/11/30 今日ですね。一ヶ月待つのかと思ったら二日で変化がありました。

Runaway”, 楽曲 管理者: 0:18
BMG_Rights_Management 申し立てを取りやめました

 そんなふうになりました。「申し立てを取りやめました」ですからこれで一件落着と思ったんですが。
(上の0:18というのは「そこからコンテンツが一致してるよ」ということだそうです。)

 なんと(苦笑)。それもわずかな時間しかありませんでした。すぐにまた「第三者のコンテンツ一致」警告が来ました。同じ相手です。おい、いまこっちの異議を認めて取りやめたんだろ?またかよ! ってな気分です。

 もちろん速攻で異議申し立て。今度は最初の第一回目と違って最初から第二回目扱いみたいです。回答期限が13/12/29となってます。こんどはいつどんな形で変化が現れるのでしょうか。

以下、私もしつこくこの件に関しての気持ちを書き連ねます。

「却下」の響きにはけっこう怖いものがあるので、26日27日と二日ほど冷静になりつつ状況を調べまくりました。幸いなことに私は普通の人たちより「法律的な文書の読み方や考え方」に強いです。法務省の国家資格者として、不動産登記法という狭い範囲ではありますが、法律で飯を食ってますからね。
 調べまくっても私には非がない。でもバイアスがかかって公平公正な目で見てないかもしれないし、勘違い、都合の良い解釈をしてる可能性もゼロじゃないので、JASRACに訊いてみることにしたのです。Youtubeの問題として訊くと答えてくれない(それはYoutubeの問題だからYoutubeに聞け)とどこかで読んだことがあるので、「データベースの見方、データベースに書いてある権利形態の意味」を聞くことにしました。どこまで遵守すればYoutubeにアップしても承諾の範囲なのか、という訊き方。

 JASRACはとても丁寧で好感の持てる対応でした。かいつまんだ内容はリンク先を読んでもらうとして、とにかく私が間違ってないことは確認。

 二度目の異議申し立ては大変です。一度目もグーグルの「法律文書(用語)に疎い人だと、怖くなってあきらめるかもしれない」みたいな直訳日本語説明を乗り越えなければなりませんが、二度目はそれをもっとエスカレートさせた注意書きに加え、こちらの個人情報を全部相手に伝えなければなりません。すごく悩みました。だって相手は正当な団体じゃないかもしれないじゃないですか。脅して小銭を稼ぐ詐欺団体かもしれない。でもここで嘘の情報(架空の住所とか)書いたら、万が一法律的なもめ事になったときに絶対不利になる。仕方ないので全部さらしました。そこまでやって「次に進む」と画面に現れるグーグルの説明が、さらに過激になります。ほんとうにいいのか?ほんとうに異議申し立てをするのか?権利もないのに申し立てしたら、もしかしたらおまえの人生終わるよ?(と書いてあるわけではないですが(笑)ニュアンス的にはそんな感じ)と。たぶん多くの人はここで異議申し立てをあきらめます。広告がつくくらいならと我慢しちゃうと思います。

 でも、よく考えて見てくださいな。著作権に違反しているものを見つけた正当な著作権者だったら広告をつけただけで放置するなんてあり得ないんです。強制削除します。JASRACが日本での権利を委託されている外国作品はその外国での権利者に収益を分配している。なのに広告をつけたら収益の二重取りじゃないですか。強制削除も「JASRACの許諾範囲」のものは理論的に削除にならないはずです。権利の乱用になる。外国まで及ばない許諾ですから、外国では視聴できないようなブロックはされるかもしれませんが。国内では合法であり「楽曲の使用料はYoutubeを通じてJASRACに払ってる」ってことを忘れてはいけません。JASRACの規定に則って作成しYoutubeにアップロードしたものを削除できるわけはないんです。よくある削除は規定に則ってない、CD音源丸ごとだとか、そんなもんです。