恐怖の採血のお話(後編)

後編です。予告編からどうぞ。


2002/08/16 06:24
 終わってみれば思い出話。まだ終わってないかもしれないんだけど。
 今日の夜にならないと月曜日にこれがもう一回あるのかないのか結果が出ないと言われてる。
 無いことを祈ってますが、これで終わりだとすると思い出話でもあり自慢話でもあるんですよね。

 火水木の三日間で本来は9回のはずの刺す回数が、数えてみたら、ななななんと24回でありますよ。すごいでしょ? って記録してたのもすごいと思うけど。そのうち、看護婦さんがやった採血は「7回の採血で失敗を含めて12回」ですし、病棟看護婦は若くてかわゆいから許す。1回の採血で2回刺しになるのは、これはまあ私の血管のせいもあるんであきらめてます。外来の採血室に配属されている「採血なら完ぺき」と思われる看護婦さん達だって数回に一回は私の採血失敗しますので。2回失敗されて3回目になるとめげます。3回失敗すると看護婦さんの方から自主的に他の看護婦さんを呼びに行きます。交代した看護婦さんはまず間違いなく一発で採血完了します。これが「下手な先生」だと悲劇な訳です。交代してくれませんし、交代してくれとも言いにくい。

 そのお医者様の分が「チューブを二回入れるだけのところが、チューブを刺したのが8回(うち失敗7回)で、失敗したことにより普通の採血に切り替わった分が4回、つまり2回が12回に膨れあがった」のであります。

 9回刺されればいいのに24回刺されたってのは、これは一つの自慢になりますね。今後生きていく上での勲章でありますよ。酒席ネタにも使えそうだし。実はほんとは24回以上なの。そのルートをつけられず、普通の採血に切り替わったとき、当然のように何度も採血失敗してるんだけどね。ショックが大きくて記録を忘れちゃったので、「採血として予定されていた回数」をあとから記録した。

 あと2時間後に「普通の採血(のはず)」があります。さあ、記録は更新されるのか否か。この際だから記録更新てのもおもしろいかな。オモシロクナイゾォ


2002/08/16 08:33
 今朝8時の採血。記録更新ならず残念。っておいおい.. 嬉しかったです。
 採血の時、両腕をぽんと出して、「さあどっからでも好きなところからどうぞ」と言ってみました。ここまでの愚痴も添えて。
 看護婦さん、緊張しちゃうじゃないですかぁとか言いながら、満身創痍、満身じゃなくて両腕創痍の腕をさっと眺め、採れるところあるのかしらねとつぶやく。でも触りもしないで一点を見て「あらここにあるじゃん」とそこをささっと消毒、すっと針刺してさっと吸引。一発でありますがな。しかも「ほぼ無痛!」です。刺した瞬間だけ、必ず彼女らが言う「チクッとしますよぉ」のとおりにチクッとしただけ。

 もっとも痛くなかったのは運もあるんだよね。痛点は面じゃなく文字通り点だから、うまく痛点を避けて針が入れば痛くない。痛点は見てもわからないから運です。

 さあ、あとは今晩夕刻までに来る「月曜日の検査の有無連絡」ですね。


2002/08/17 06:35
 本人は結構楽しんでますからご心配なく。ほんとにめげてたら書かないです(^_^;) 昨年の手術の時も、手術直後の、後にしておもえば一番記録(写真もデータも)しておきたかった部分。すっぽり抜けてます。とてもそれどこじゃなかった。写真撮ろうとか文書打とうとかがめんどくさかったのではなく、「そんなこと全然思い出せなかった」んです。書けている、写真を撮っているってことは気持ちにその余裕があるからなんですよね。

 検査ですからね、今後のために検査してくれてるんだし、どうにもダメなものを無理矢理やってるはずはない、という気持ちがあります。後を引く痛みもほとんどないしね。アオタンになったところは触るとしばらくズキズキしますから、全然ないわけじゃないんだけど。

 まあ、命に関わるようなことはないという確信を持っているからこそ、滅多にできない体験をしてるってことではしゃいでる面があります。命に別状無いって言えば、病室は毎度の分泌内科患者の6人部屋なんですけど、今回は糖尿病系統の他に、呼吸器内科の患者さんが3人いる。うち二人は初期の肺ガンだそうです。現在抗ガン剤うってるんで、白血球が少ないから病院内といえども雑踏な1階へは行けないんだそうだ。白血球が回復して安定したら退院できそうなんですって。だけど、とてもそんな風には見えない明るいおじいちゃん達です。入院て、多少つらいことがあっても、下を見ると「自分は全然ましで位置的にいいところにいるんだよな」ということがわかる。前に食事のことでそんなような書き方した覚えがあるけど。隣にいる元気な普通のおじいちゃんが生死の崖っぷちにいる人たちなんだってこともある不思議な場所です。検査入院で一週間の予定なんて、遊びにきたも同然ですからね、楽しんで帰らないと隣のおじいちゃんにもうしわけない。

>読んでいるうちに「そんなに血液沢山採られたり、
>血管を傷つけられて大丈夫なんだろうか」なんて心配になってきました。

 採血の量は、採血経験者ならわかると思うけど、あの小さなカプセルの単位は大きなものでも小さなものでも「cc」です。一度に取った本数のレコードは今回なんですけど、ずらっと並んだ採血カプセル(まだ血が入る前ね(^_^))を撮しておきました。一番大きなものでも8ccだったかな。献血の時の200ccとか400ccなんてのとは桁が違いますから、採血で血を採られすぎるということはないです。血管を傷つけるにしても、血管ってその再生能力がものすごく高いらしいです。でなかったら、注射なんかできないですよ。打撲でアオタンになるんだって、内出血してるわけで、あれも血管損傷です。つまり日常茶飯事ってことみたいですね。

今回の最大本数

今回の最大本数

>採血するのにここまで徹底的に失敗する、ってのが不思議でなり
>ませんでした。

 今回以前、延べ一ヶ月以上入院してて、数え切れないほど採血や蛇口をつけてるんですけど、ここまではひどくなかったんですよね。看護婦の失敗は、そりゃ何度もありましたし、3回失敗して先輩看護婦を呼んできたというのも昨年経験済みではあるんですが。関係ないと思うんですけど、お盆のせいってのもあるんですかね。夏休みとってる看護婦が多いとか。んでも、採血のうまい看護婦だってちゃんといるんだから、運が悪かったとしか言えないのかな。

その当時は想像できなかったんですが、予告編で書いたように、どうも低血圧が大きく関係しているようです。そりゃ、物理的に圧力が小さければ血は出てきにくいし、出てる最中に流れが弱いために途中が凝固して出てこなくなるってことらしいです。針が太ければいいんでしょうが、太ければ刺すとき痛いわけでそれは勘弁して欲しい(^^;

 さて月曜日の予定。
 あの蛇口(ルート)をつける「負荷試験」は無くなりました。必要なデータはこれでもう大丈夫だそうです。つまりここまでの検査で疑義が出てきたら、もう一段上の検査へ、ということだったようです。

 じゃあ月曜日には無罪放免かというとそれがそうじゃなくなりました。疑義がない→よしよし、ってことじゃないんだよね。新しく飲み始めた薬の関係で最低でもあと6回は針が刺さるらしい。唯一の救いは、この採血は「看護婦がやる」ものだということ。あの下手な先生に泣かされることはありません。月曜日の第一回目の採血の時に、ここまでの回数をまた愚痴り、採血上手な看護婦を回してもらおうと思ってます。


2002/08/18 14:48
 今日は朝から絶不調です。一昨日夕食時から飲み始めた薬が体になじまないらしく、朝からだるいことこの上ない。気分的には二日酔いならぬ三日酔い程度の気持ち悪さ(胃のむかつきと吐き気)とだるさ(膝から下が発熱時みたいにだるい。熱はなく、逆に低い。平熱36度前後が、一度くらい低い)におそわれてます。看護婦曰く、一日で治まると思う、ってことですから我慢です。


2002/08/19 05:47
 気分(体調)はなんとかかな。
 まだ「一回徹夜してまだ一週間経ってない中年の体」くらいには調子悪いです。すこーしだるい。でもこれくらいならなんともない。
 もう少しすると本日の連続採血第一回目がやってきます。

 昨晩寝る前に来た看護婦に「明日の朝は誰?」と訊いたら、ベテランの名前を言っていたからきっと一発採血でしょう。


2002/08/19 06:33
 本日一回目無事完了。本日朝一回目の採血の看護婦さん、8時までの勤務だそうな。今日は全六回だからおいしそうなところは残しといてねとお願いしたんだが、「今日の昼間は採血上手な人ですからぁ」とか言って、一番目立つ今回の入院で一番最初に使われたところ(つまり私の採血定番箇所)を使ってしまった。そろそろここはまた使えそうだなと思っていたら、ずばり当たったわけなんだが...

 ま、いっか。朝から何度も痛い思いをするよりずっとましと。後は毎回そのつどなんとかなるでしょ。

 今日はほとんど寝てるかな。


2002/08/19 17:22
 採血:2回目(朝食後)、今回も「一発」。きわめて順調。
 一発採血きわめて順調、はいいんですけどね...
 朝食前に薬飲むの忘れた。朝食後の歩行運動中、ばったりと主治医にあい、「ちゃんと薬飲んでますか?」と訊かれ、飲み忘れたことに気がついた。

 でもいいや、これも実験と。昨日はちゃんと三回飲んだし、今日、あと二回飲んで採血すれば、「服用を始めたあとの、飲んだ回と飲まなかった回の比較」ができようってもの。だよな、うんうん。

・3回目(昼食前)。今回は初めて「看護士さん(男性)」だった。今回も一発完了。すごいわこの人。どうみても全然血管が外から見えない場所。指の腹で探り当て、ここにある、って。私が自分で触っても他の皮膚とまったく違いがないんだけど、その見えない血管に針刺してコンマ2秒で吸引完了。やった看護士さん本人も自慢そうだった。あと3回。

・4回目(昼食後)終了。一応「一発」
 採るとき、今回の看護婦さん、また針刺し場所を決めかねて悩んでるから、「ここには血管が見えないけど太いのがある。先ほど看護士さんがここから採ってそう説明してくれた」と教えてみた。
 看護婦さん、見ても触ってもここから採血できるとは思えないからと、さっきの看護士さんを探しに行ってしまった。
 看護士さんを連れてきていろいろと説明してもらい、やっと触感(っていうの?)がわかり、看護婦さんが採血してみることに。もちろん、私にそれでいいかと確認を求められたから、どうぞと。 そこでイヤって言えないよねぇ。
 見えなくてもそこには血管がある。触診は「脂肪のかたまりとよく似ている」がしばらく触っていれば違いはわかるはずなんだって。しかも、私の場合、他と比べてここが一番太いから痛みも少ないし時間も短くて済むんだそうだ。

 あと2回。どうやらこのまま平穏無事に一日が送れそうな予感。

・5回目(夕食前)終了。今回も「一応一発」
 一発ではあったんだけど、痛さがベストスリー、とまでは行かないか、ベストファイブ、にも入らないか。 ベストテン入りがやっとの痛さかな。んでも、油断したのですんげぇ痛かったです。
 前二回がほとんど無痛だったし、今回も「今日のトレンドはここ」って教えてあげた。で、そこにすると思って、針刺す瞬間はそっぽ向くんだけど、そのあいだに1cmほど上に目標を変更したらしい。刺さった瞬間、声が漏れてしまった。
 あと1回。次は夕食後2時間で20時だから今日は書き込めないな。ここまでで書き込んでおこう。


2002/08/19 20:22
 すべて完了。採血六回目完了。

 これにて今回の検査入院日程すべて完了であります。明日朝飯を食べ、9時過ぎに支払額の計算書が来たら退院です。

 最後の採血。一発ではできませんでした。その太い血管、いくらよくても同じ日に同じ場所(ごく近い場所含む)から連続4回は無理なんだそうだ。
 あの看護士さんも今日の勤務は17時までってことでもういないし。現在アオタンになってる場所の、それでも「ここはほんとならいい場所」ってところに狙いをつけてズブ。出ない。んで逆の腕の同じような条件のところに刺してなんとか必要量を確保。

 痛かったけど、これでほんとに最後だと思えば、もうどうでもいいや。

 あとはまた外来。薬の服用になっちゃったから、しばらくは月一回みたいね。すぐにまた二ヶ月に一度くらいになるでしょう。つまり、採血もその頻度であるってことなんだけど、それくらい間があけば同じところからできるしね。外来の採血室にはプロがそろってるし不安なことはないです。

 ほっとしたら眠くなってきたので、もう寝ます。明日から仕事です。
 非日常から日常へ。なんかたるいな。採血さえなければもう一週間くらい検査入院してもいいんだけどな。


2002/08/20 13:58
 自宅からです。朝一番で退院し、事務所に出てから現場へ。さっき自宅に戻ってきました。今日はもうこれで休憩です。と思ったら、さっきの現場で写真とりわすれた。

 もう一度いまから行ってきます。明日は大和(神奈川県の北の方)まで行かないといけないので、今日中に写真撮ってこないとまずい。

 シャバは暑いなぁ。


2002/08/20 20:49
(注:以下、看護婦さんは女性で、看護士さんは男性を意味するとして書きます。最近法制度が変わって男女の区別無く看護士さんと呼ぶことになったそうですが、やっぱり看護婦さんは尊敬を持って看護婦さんと呼びたいし、男性はそれと区別するために看護士さんと呼びたい。婦長さんを士長さんだなんて呼びたくない)

 そういえば、ちょっと前に「筋弛緩剤」の点滴で逮捕された看護士がいましたよね。

 点滴がうまかったって表現で報道されてたと思うけど、自分で体験してみると、点滴というよりその点滴に使うあの「蛇口」。医師ですら難しいあの蛇口の取り付けがうまかったわけですよね。喜ばれていたんだろうなぁ。

 私が入院した労災病院では「点滴のそれは医師の分野で看護婦にはやらせない」ということになっているようですが、これは法律じゃないんだそうでこの病院のローカルルールなんですって。病院によっては蛇口をつけるのも看護婦さんの仕事になってるとか。
 そういう病院で、採血やら点滴やら任せたらきっと看護士さんのほうが上手だと思うのは差別意識でしょうか。でも、細かい仕事を極めようとする人って、やはり女性より男性のほうが多いと思うんですよね。統計的に見た「率」の問題で、個別の問題ではありませんから差別じゃないと思いますけど。

 採血や蛇口の取り付けは看護士さんがいいな。でも、脈を計ったり体を拭いたり、毎日の世話してくれたり、剃毛はやっぱり看護婦さんだよな。看護士さんにチンチン摘んで剃毛されたいとは思わないよね。うん。浣腸は、どっちもやだ。

注:看護士さん=男性、看護婦さん=女性、の時代に書いてます。


以上です。最後まで読んでくれた方。お疲れ様&ありがとでした。

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